アーユルヴェーダ(Ayurveda)は、5000年前より古代インドに伝わる伝統医療です。その語源は、サンスクリット語のアーユス Ayus(生命、長寿)とヴェーダ
Veda(科学、知恵)を組み合わせたもので、昔から受け継がれてきた「生命科学」という意味です。ギリシャ医学、中国医学、アーユルヴェーダの3つを称して世界三大伝統医学と呼ばれています。
アーユルヴェーダは、治療や治癒だけでなく生活全体にアプローチすることで、自分自身が自らの心と身体の状態を知り、心身ともに調和のとれた健康的な生活を送る中で長寿を図ろうという考え方で、何よりも「より良く生きる」ということを目的にしています。
アーユルヴェーダの意味する「健康」とは、次のように規定しています。
(1)ドーシャのバランスが取れている。
(2)食欲がある。
(3)新陳代謝が正常に機能している。
(4)排泄物のバランスが整っている。
(5)五感や神経状態が至福に満ちている。
アーユルヴェーダでは、完成された心身の健康な状態を定義し、その状態はどのように維持されるのか、と言う考え方に基づいて心身の健康の維持と向上を目指します。予防段階におけるパンチャカルマ(身体浄化法)や食事療法、ヨガや瞑想などの実践により、自分自身が本来持っている自己治癒力を最大限に高めて健康の促進を図っていきます。
アーユルヴェーダでは、自然界に存在する全ての物には、「空」「風」「火」「水」「土」という5つのエネルギーが存在しており、それらをどのような割合で持っているかによって、人それぞれに性格・体格・体質などの違いが発生すると考えられています。
この5つのエネルギーは、次のような3つの「ドーシャ(dosha)」(トリ・ドーシャ)に分類することができます。
【空+風=ヴァータ(Vata)】【火+水=ピッタ(Pitta)】【水+土=カパ(Kapha)】
ドーシャは「不純なもの、増えやすいもの」を意味し、私達の身体の中には「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」と呼ばれる3つの生命エネルギーが働いています。
例えば、「ヴァータ体質」と判断された場合、本来ヴァータのエネルギー質を持っており、さらにヴァータが増えやすい体質ということです。
3つのドーシャは、バランス良く平均して持っている状態が理想であり、「健康」と位置づけていますが、本来自分が持っている体質や生活環境、年齢などに影響され、日々変化していきます。
自分のドーシャの状態に気づかないまま、どれかのドーシャが過剰になり過ぎてしまうと、体調を崩してしまいます。過剰になり過ぎたドーシャを鎮め、崩れたバランスを取り戻そうというのがアーユウベーダの考え方です。
ヴァータ | ピッタ | カパ | |
元素 | 風、空 | 火、水 | 水、土(地) |
性質 | 速さ、軽さ、動き | 熱さ、鋭さ、軽さ | 重さ、安定、粘着 |
機能 | 【運動】体内物質の移動 | 【代謝】エネルギー変換 | 【構造】組織、細胞の維持 |
作用 | 呼吸、運動、輸送 活力、心の動き |
消化、代謝、熱を作る 知性、情熱、勇敢 |
体力、免疫力、維持 寛容、安定 |
周期 | 2時から6時の時間帯 秋〜冬、老年期 |
10時から2時の時間帯 夏〜初秋、青〜壮年期 |
6時から10時の時間帯 春、幼〜若年期 |
アーユルヴェーダでは、身体に「ヴァータ(風)」、「ピッタ(火)」、「カパ(水)」という3つのエネルギーがあると考えられています。これは「ドーシャ」と呼ばれ、3つのバランスが取れているのが理想的ですが、季節や時間、個人の体質によって差が生じます。
「ドーシャ診断テスト」で、現状の体質チェックをしてみましょう。
★以下の質問事項について、深く考え過ぎずに答えてください。
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